村枝賢一 『仮面ライダーをつくった男たち』

週刊少年マガジン2006年43号より。

 各所で評判になってるのを横目で見つつ、遅ればせながら読みました。














……で、何コレ?('A`)














正直言って萎えました。熱さの置き所、間違えてるんじゃねぇの?としか思えません。
見せるべきは平山亨Pのこだわりで2号ライダーが誕生した後、そしてダブルライダーという奇跡の熱狂でしょうと。

勿論、この漫画の主題が「仮面ライダーをつくった男たち」、すなわち今回でいうと泣き虫プロデューサー・平山亨氏がどんな熱意でもって『仮面ライダー』という傑作を作り上げようとしたかであることは理解していますが、それならそれで、大の大人がこんなくだらないコトに夢中になって無茶して、それが当時の子供たちにどう伝わったのか、つまりどう報われたのか描いてくれないと感動しようにも出来ません。

「ヒーローは死なず、そして必ず帰ってくるものだ」というヒーロー像を確立し、藤岡の降板の危機を奇跡に変えたのが彼ならば、じゃあその奇跡、ダブルライダーの熱狂がどれほどのものだったのか。ソコはたかが数字で語るべきところではないハズです。元々脚色バリバリなんだから、嘘でも良いからもっと盛り上げて欲しかった。
「今も続いてる人気番組なんだから、かなりの熱狂があったことはわかるよね?」みたいに端折ってどうするんですかと。
中盤までは文句なしに良かっただけに、ホント残念です。
せめて最後、瓦礫の上に現れるライダーを見つめる平山を、放映当時の少年達にオーバーラップさせてくれればまだ許せたのになぁ。。。